知的財産の種類

知的財産権とは、無体財産権ともいい、主なものに人間の知的創作活動の所産である創作物に対する権利である特許権、実用新案権、意匠権、著作権や営業に関する識別標識に対する権利である商標権があります。その他半導体集積回路の回路配置に関する法律上の回路配置権、種苗法上の育成者権などの権利も含まれます。

 

このことは知的財産基本法第2条2項に「特許権、実用新案権、育成者権、意匠権、著作権、商標権その他の知的財産に関して法令により定められた権利又は法律上保護される利益に係る権利」と規定されています。

 

特許権とは、業として特許発明を独占的排他的に実施できる権利を言います(特許法68条本文)。特許権は特許法により保護される権利であり、発明を保護し発明の奨励を通じて、産業の発達に寄与することを目的としています。特許権取得には特許庁への出願が必要となります。

特許権の存続期間は原則として出願から20年間ですが、医薬品・農薬等の分野では5年を限度とする存続期間の延長が認められています。

 

実用新案権とは実用新案の登録を受けた「考案」を業として独占的に実施しうる排他的な権利を言います。実用新案法に基づくと、「考案」とは自然法則を利用した技術的思想の創作をいうものとされています。特許法に言う発明とほぼ同じでありますが、高度な創作であることを要しないといけない点で異なっています。また、実用新案の登録を受けることができるのは「考案」の中でも物品の形状構造又は組合せに係る考案に限られるものとされています。実用新案権の存続期間は出願から10年とされています。

 

意匠権とは登録を受けた物品にかかる意匠(登録意匠)及びこれに類似する意匠を業として独占的に実施している排他的な権利を言います。

工業所有権の1つです。意匠権は主として意匠法によって規制されており、ここでの意匠とは物品又は物品の部分の形状模様もしくは色彩又はこれらの結合であって視覚を通じて美感を起こさせるものを言います。権利の存続期間が設定登録の日から20年間とされておりその延長は認められていません。

 

著作権は「思想又は感情を創作的に表現したものであって文芸学術美術又は音楽の範囲に属するもの」と規定される著作物を排他的に利用する権利を言います。著作権は創作により発生し登録等の方式は必要がありません。その保護期間は著作者の死後50年とされています。

著作権の侵害に対しては、差止請求権と損害賠償請求権があります。

 

商標権永遠指定商品又は指定役務について登録を受けた商標を独占的に使用できる排他的な権利を言います。主として商標法によって規制されまた不正競争防止法によっても保護されています。元来、文字・図形・記号・立体的形状などの視覚によって認識されるもののみを商標の構成要素と位置づけられていました。しかし、近年では、新たな商標として音の商標、動きの商標、位置商標、ホログラム商標、色彩のみからなる商標の5つが新たに登録可能となりました。登録出願はその商標を使用する商品・役務を指定して商標ごとにしなければなりません。

権利の存続期間は設定登録日から10年と定められていますが、その更新が許されています。

 

千且法律事務所は、千代田区、港区、麹町、四ツ谷、市ヶ谷、文京区を中心に、一都三県の法律相談を幅広く承っており、知的財産に関する問題に強みを持っております。
知的財産紛争にお困りの方はぜひ一度当事務所までご相談ください。親身に対応いたします。

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弁護士紹介

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弁護士 千且和也(せんだ かずや)

  • メッセージ

    法律事務所の扉は「重い」と感じていませんか。

    「こんなことを話していいのだろうか、もう少しはっきりしてから来た方がいいのでは」と感じているとしたら、そのような遠慮は要りません。

    弁護士と思わず、「裏切ることが決してない、唯一の味方」と頼っていただければ、幸いです。

    個人の方には、初回に限り30分の無料相談を行っていますので、お気軽にご相談下さい。

  • 経歴

    中央大学理工学部工業化学科卒業した年に弁理士登録し、TMI総合法律事務所に勤務。

    右田特許事務所に勤務した後、きさらぎ国際特許事務所(現きさらぎ国際特許業務法人)設立。

    桐蔭横浜大学法科大学院を卒業した年に司法試験に合格し、最高裁判所司法研修所を経て、弁護士・弁理士登録し、千且法律事務所設立・きさらぎ国際特許業務法人復帰。

  • 所属

    第二東京弁護士会、日本弁理士会、APAA(アジア弁理士会)、医療過誤弁護団(東京三会)

  • 著作

    『特許発明の技術的範囲の解釈』(パテント1996年6月号)

    『無効原因とならない 特許紛争明細書作成のポイント』(ビジネス法務2007年2月号)

    『平成18年特許法改正 シフト補正禁止後の特許申請対策』(ビジネス法務2007年9月号)

    『先使用権制度の円滑な活用に向けて-戦略的なノウハウ管理のために』(商事法務別冊『NBL』-No.111および単行本の作成メンバー)

事務所概要

事務所名 千且法律事務所
代表者名 千且和也(せんだ かずや)
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