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営業秘密の情報漏洩があったら|損害賠償や企業への影響は?

企業が取引先や顧客との間でやり取りを行う場合など、およそあらゆる場面で相手方の秘密情報を取得することがあります。

また、会社の内部で積み重なって保持されているノウハウや顧客情報などの営業秘密は、車外に漏洩することで営業機会の損失などといった損害を被ることとなります。

 

このページでは、営業秘密の情報漏洩があった場合の損害賠償や、企業への影響についてご紹介します。

営業秘密があった場合の企業への影響や損害賠償請求

「内密に管理されている技術上または営業上の情報で、世間に知られていないもの」は不正競争防止法上の営業秘密にあたり、この営業秘密を従業員や退職者が持ち出したりして情報を漏洩した場合には、不正競争防止法違反となります。

 

同法違反があった場合には、侵害の停止や予防を求めて新会社に対して差し止め請求ができるほか、営業上の利益を侵害された者が、侵害者に対して信用の回復をするための措置を行うよう求めることができます。

もっとも、これでは回復できない財産上の損害については、損害賠償請求を行うことで損害の回復を図ることとなります。

 

営業秘密の漏洩があった場合には、まずは、当該営業秘密の機密性が損なわれ、営業機会を失ったり、競争力を失い、甚大な営業上の損害を被る可能性があります。

そのため、これらの損害について、因果関係が認める限りで賠償を求めることができます。

 

また、企業には、営業上の利益の損害のみならず、他にも影響を受けます。

まずは、営業秘密に含まれる顧客情報や秘密情報の中に、他社との間で締結された秘密保持契約の対象となっている情報が含まれている場合、相手方から契約違反の損害賠償請求などが行われる可能性があります。

また、保持するべき営業秘密が漏洩したことは、企業内における営業秘密の管理状況が不適切だったことを表しており、取引先や株主といったステークホルダーとの関係で、レピュテーションが低下し、株価などに影響を与える恐れがあります。

 

近年、ChatGPTの企業内の活用で議論されている分野ではありますが、現在の考えとしては、以下のようなものがあります。

 

他社との間で秘密保持契約が締結され、不正競争防止法上の営業秘密に該当する情報を、ChatGPTといった学習型のAIにプロンプトとして入力した場合、これらの情報は学習型AIの学習に用いられ、生成系Aの場合には、この学習によってアウトプットできるようになった営業秘密を他者に公開する危険性があります。

当該情報をプロンプトに入力した者が特定できるのであれば、当該漏洩した者に対して、損害賠償請求を行うことになります。

情報を学習型AIに入力しないことが最も安全ですが、オプトアウトするなどして、情報が学習に用いられないように気を付ける必要があります。

営業秘密・ノウハウの保護に関してお困りの方は千且法律事務所までご相談ください

以上のように営業秘密やノウハウが社外に漏洩した場合には、企業には損害が生じることになり、漏洩した者に対して損害賠償請求をすることが考えられます。

もっとも、まずは、保護されるべき営業秘密を適切に管理することが必要となり、その場合には情報管理に詳しい弁護士に相談して助言を受けることが求められます。

そのうえで、情報の漏洩があった場合には、適切に対応することが求められ、まずは、会社が損害賠償請求の対象となる場合があるため、真摯に対応したうえで、可能な限りで、漏洩を行った者に損害の回復を求めることになります。

また、株主などへの対応も行う必要があります。

 

千且法律事務所では、営業秘密の侵害行為に関する紛争についての実績とノウハウを十分に蓄積しております。

このような紛争でお困りの方はお気軽に当事務所までご相談ください。

親身になって対応いたします。

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弁護士紹介

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弁護士 千且和也(せんだ かずや)

  • メッセージ

    法律事務所の扉は「重い」と感じていませんか。

    「こんなことを話していいのだろうか、もう少しはっきりしてから来た方がいいのでは」と感じているとしたら、そのような遠慮は要りません。

    弁護士と思わず、「裏切ることが決してない、唯一の味方」と頼っていただければ、幸いです。

    個人の方には、初回に限り30分の無料相談を行っていますので、お気軽にご相談下さい。

  • 経歴

    中央大学理工学部工業化学科卒業した年に弁理士登録し、TMI総合法律事務所に勤務。

    右田特許事務所に勤務した後、きさらぎ国際特許事務所(現きさらぎ国際特許業務法人)設立。

    桐蔭横浜大学法科大学院を卒業した年に司法試験に合格し、最高裁判所司法研修所を経て、弁護士・弁理士登録し、千且法律事務所設立・きさらぎ国際特許業務法人復帰。

  • 所属

    第二東京弁護士会、日本弁理士会、APAA(アジア弁理士会)、医療過誤弁護団(東京三会)

  • 著作

    『特許発明の技術的範囲の解釈』(パテント1996年6月号)

    『無効原因とならない 特許紛争明細書作成のポイント』(ビジネス法務2007年2月号)

    『平成18年特許法改正 シフト補正禁止後の特許申請対策』(ビジネス法務2007年9月号)

    『先使用権制度の円滑な活用に向けて-戦略的なノウハウ管理のために』(商事法務別冊『NBL』-No.111および単行本の作成メンバー)

事務所概要

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